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HDRとは

HDR

 このブログを開設した時から、毎週定期的にHDR加工写真をアップしています。よくHDRについて聞かれることがあるので、今更ですが、HDR加工写真400枚アップ記念記事として、HDRについて解説します。


 HDRは簡単に書くと、写真を撮るにあたり、暗すぎて黒潰れする部分と、明るすぎて白飛びしている部分を、それぞれの明るさに適した露出で撮った写真数枚を合成することで、通常の写真より遙かに広い範囲の明暗を納めることのできる写真の加工手法のことです。

 さまざまなパラメータによって、通常の写真を補足する程度の加工から、まったく現実離れしたした加工まで、様々な変化を加えることができます。


 以下、さらに詳しくHDRについて解説します。
横浜 Yokohama HDR - 26
自分が撮影した中の一番のお気に入りHDR加工写真

HDRの略

 HDRとは、High Dynamic Range(ハイ・ダイナミック・レンジ)の略です。最後に Image または Imaging を付けて HDRI と言うこともあります。HDRを作る手法として、HDR加工 や HDR合成 と言うこともよくあります。本ブログでは、手法を「HDR加工」、その写真を「HDR加工写真」と呼んでいます。

まず、ダイナミック・レンジ

失敗例(黒潰れ)  ハイ・ダイナミック・レンジを説明する前に、普通のダイナミック・レンジについて説明しておきます。

 ダイナミック・レンジとは、簡単に書くと写真に写すことのできる露出(明暗)の幅のことです。実は、プロ用の一眼カメラ(デジタル、フィルム問わず)を含め、通常のカメラで撮影可能なダイナミック・レンジはあまり大きくありません。

 特に人間の眼に比べると一目瞭然(※1)で、例えば、太陽を向かいに人物や建物を見ても(まぶしいながらも)暗い部分まで、かなりの範囲が認識できますが、写真を撮ると被写体が真っ黒になってしまうことがあります。お馴染みの逆光という現象ですね。

失敗例(黒潰れ)  他にも、街並みと青空の組み合わせ撮ったはずが、街並みは綺麗に写ったものの空が真っ白になっていたり(いわゆる白飛び)、逆に空は鮮やかに写っていたものの街並みは暗くなってしまう(いわゆる黒潰れ)ようなことを体験したことがあるかと思います。

 一般的に、撮影に慣れてきたら、露出を調整したり、測光点を合わせてうまく適正露出を決めて撮影しますが、どんなに頑張っても明るい部分・暗い部分の両立は不可能で、どちらかを犠牲にする必要があります。

※1、ちなみに、人間の目のダイナミック・レンジも自然の全て範囲をカバー出来ていません。

そこで、ハイ・ダイナミック・レンジ

 これらの欠点を解決する技術が HDR です。従来は表現不可能なダイナミック・レンジの幅を高め、広い範囲の露出をカバーします。前に付く ハイ とは広域という意味です。

 先の例を挙げると、鮮やかな空に合った露出の部分と、街並みに合った露出の部分を合成して、暗い部分も潰さず、白い部分も飛ばさない、実際にファインダーを覗いた時に自分の目にしたのと同じような、画像を作り上げます。

 具体的には、適正露出値を中心に、露出を変えて撮影した複数の写真を、パソコン上で専門のソフトウェアを用いて合成することで、暗くて潰れすぎの部分と明るくて飛びすぎの部分を補正し、HDR写真を作ります。

HDR加工例

基本的な作り方

トーンマッピングの調整  詳しいHDR加工写真の作り方については、とても一記事には収まらないので省略しますが、簡単な流れを説明します。


 前述のように、まずは異なる露出の写真を撮ります。普通のコンパクトカメラでも露出が変えられれば可能です。1枚の写真から複数の露出の画像を作る方法(※2)もありますが、一般的には異なる露出分の枚数を撮影を行います。

 複数枚を合成する為に、露出のみ異なる、同じ「画」を撮らなくてはなりません。その為に、三脚などが事実上、必須となります。自動補正機能や自分で画像編集ソフトを使い直す方法もありますが、手間が掛かりますし、できない場合もあります。また、同様の理由で、被写体が動いているものには向いていません。

 なお、一眼レフカメラを中心に、シャッターを押すだけで自動的に露出を変えてくれるオートブラケット機構(AEB)という機能が付いているものもあり、それを利用すると非常に便利です。


 合成は専門のソフトウェアを用います(※3)。いくつか種類がありますが、Photomatix(フォトマティックス)(※4)というソフトが最も有名です。

 HDR加工の醍醐味として、合成の際にパラメータをいろいろ調整することができます。この作業をトーン・マッピングと良い、HDR加工の強弱、彩度、コントラストなどを調整します。これによって、同じ写真でも、まったく異なる画像ができたりします。

 トーンマッピング後に保存して、完成でもいいのですが、私の場合は Photoshop にて微調整をしています。


 ちなみに、最近では、カメラにHDR加工機能が付いているものもあります。


※2、1枚からの生成は、RAWからの異なる露出での現像や、ISOブランケットなどがあります。画質や制約などもあります。
※3、なお、Photoshop の CS2 以降にはHDR合成機能が予め付いています。
※4、Photomatixは有料ですが、体験版にて実際に試しに作ることができます(但しロゴが付きます)。海外製ですが、日本語版もあります。詳しくは関連サイトにて。

HDR加工写真の特徴

 HDR加工写真で出来上がった写真は、パラメータの設定によって、様々な印象を与えます。違和感の少ない普通の写真とあまり変わらない物、人間の視力のダイナミック・レンジを超えたために何か不思議な違和感を与える物、はたまた現実離れした絵画的に見える物など、様々です。

 HDR加工は被写体を選ぶこともあります。人工物や雲空、水面などは相性が良いです。一方で、人や動物、自然の風景には難しいとされます(ただし、たまに当たりな場合もあります)。また、これはHDRに向いている、と思って撮った写真も、大して良い効果を生まなかったり、逆にまったく映えないと思っていた画がHDR化によって、急に面白い写真になったりもします。それがHDRの面白い所でもあります。

HDR Before After HDR Before After HDR Before After
※各画像とも左半分がHDR加工をしていない普通版、右半分がHDR加工したものです。一枚目は比較的弱い変化で、言わないとHDR加工していると気づかないかも知れません。二枚目はかなり強い変化があり、いかにもHDR的な写真。3枚目は謎の変化が生じた面白い写真です。(すべてクリックで大きな画像が表示します)

私がHDR加工写真に取り憑かれた理由

 ちなみに、私がHDR加工写真を始めようと思ったきっかけは、この1枚の写真を見てから。

Sin-City
by paulo.barcellos
 私は夜景の写真が好きで、自分で結構撮ったりしていますが、この写真はかつて見たことがないスタイルで、衝撃を受けました。

 いろいろ調べたところ、この写真は HDR という手法で作られていることが分かり、ソフトだけで特別なレンズなど必要が無いことが分かり、自分も作ってみようと思った次第です。

HDR初日の1枚  それで、早速カメラを持って撮影に出たのですが、当初は今よりHDR加工写真についての情報は無く、四苦八苦しながら、ようやく完成したのが右の1枚(クリックで同記事にリンク)。影響を受けたのが夜景ということもあり、しばらくは夜景写真をHDR化していました。

 それから、飽きずに今現在まで撮影し続けています。奇想天外な画が出来上がるという理由以外にも、すべてをソフトで加工するというわけではなく、従来のカメラのアナログ的な撮影手法による露出を変えるのと、ソフトウェアで合成するというデジタル的な部分の、両面を持ち合わす加工手法というのも気に入っている一つの理由です。

 ちなみに、先の印象を受けた写真は、2007年度の Wikipedia の年間画像大賞の2位を受賞しています。

関連サイト

株式会社ジャングル(Photomatix日本語版販売店) HDR加工ソフトのPhotomatixの日本販売代理店のオフィシャルサイトです。体験版をここからダウンロードすることができます。なお、体験版はバージョンが少しバージョンが古いので同サイトから最新版へのアップデートも同時にダウンロードして適用しておいた方がいいです。
HDR Soft Photomatix 同じくPhotomatixの英語のオフィシャルサイトです。英語版のダウンロード、購入も可能。なお、日本語版より料金が安めです。
デジカメWatch デジカメアイテム丼 Photomatixの紹介記事です。

Wikipedia フリー百科事典 Wikipedia のHDRの解説です。
HDRiな生活 HDRの代表的なサイトで、HDRの説明と、作成方法の詳しい解説があります。すばらしいHDR加工写真が多く掲載されています。
HDR Works HDR加工方法はもちろん、準備から被写体の選び方、撮影、最終調整まで、とても分かり易い解説があります。掲載されているHDR加工写真も自然から人工物、また海外の写真も多種多様です。
Architectural HDR HDRの説明から、撮影から加工方法まで、とても詳しく解説があります。また、世界各国の建築を中心としたHDR加工写真も掲載されています。
HDR で CG のような写真を作ろう! ものすごく詳細で専門的なHDRの加工方法の解説があります。Photomatix以外のHDR加工ソフトの解説まであります。
TOKYO Imagination (東京想像力) HDRの解説と、主に東京を中心としたHDR写真があります。

Flickr - HDR グループ 最も多くのHDR加工写真があるのは、ここ Flickr の HDRグループかと思います。1日1人1枚という制限があるにもかかわらず、1日に数百枚の写真がアップされます。
Group Pool の右下の More をクリックすると、グループへの投稿写真がさらに表示されます。
Flickr - Japan HDR グループ 同じく Flickr で日本をテーマにした HDRのグループです。この他、HDRでも多数の細分化されたグループがあります。

筆者撮影加工写真 ピックアップ

 現在まで筆者が撮影・加工・アップした400枚のHDR加工写真の中から、自分のお気に入りのものを紹介します (記事内で載せた物は除外しています)。
Tokyo HDR - 07 Cruise Ship HDR - 10 Yokohama HDR - 13
Cruise Ship HDR - 19 Museum HDR - 02 Flower HDR - 15
Tokyo HDR - 74 Yokohama HDR - 38 Tokyo HDR - 89

 その他のHDR加工写真は、ブログのHDRカテゴリ、または FlickrのHDRセット にて公開していますので、宜しければご覧下さい。

クリエイティブ・コモンズ HDR加工写真 ピックアップ

 最後に Flickr にて転載可能なクリエイティブ・コモンズ・ライセンスで公開されている HDR加工写真の中から、私がお気に入りに登録している作品の一部を紹介します。

 クリエイティブ・コモンズ以外のHDR加工写真も、私のFlickrアカウントのお気に入りに多く登録してありますので、宜しければご覧下さい(HDR加工写真以外も含まれています)。


 記事の話とは関係ないのですが、実験的に記事の途中で横幅を広げる仕組みを付けてみました。Flickr のサムネイルの大きさが、240ピクセルなので、3段配置の為のやむを得ずなのですが、意外に良い感じになった気がします。普段の記事ではサイドバーがあるので使えませんが、特に問題が無ければ今後も特集などで使っていこうと思います。

 にしても、ピックアップで自分の写真と、他の人の写真を並べておくのは失敗だったなぁ。私の未熟さが強調されてしまいました。
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作者: K.Kabacchi

真面目に撮りだしたのは最近で、まだまだ初心者。日々勉強中です。

街写真や自然の写真が中心に雑食的にいろいろ撮影してます。

カメラ
CANON EOS 5D
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EF 24-105mm F4L IS USM
EF 28-200mm F3.5-5.6 USM
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